全4回に渡ってお届けする「お見合い議論2022」、最終回の今回は20代の方にお見合いについてどう思うか聞いてみました。
オンラインの出会いは当たり前!
恋活・婚活にアクティブな20代男女4 名を集め、憧れの結婚式場でありお見合いの聖地「ホテル雅叙園東京」で座談会を実施しました。
出会いや恋愛観を主題にした本音トーク。本企画の核心を衝く発言も飛び出しました!
恋愛・結婚に関する20代の価値観とは?
ー職場を含め、身の回りに異性と出会える場はありますか?
真也さん●自分から出会いを探しに行動しない限り、ないです。
倫子さん●職場での出会いなんて、まったくイメージできないですね。そもそも恋愛対象になる相手がいないし。
あやさん●先に理性が働いて、別れた後のリスクを考えちゃうなぁ。気まずくなるくらいなら、普通に仲がいい同僚とか友達の関係でいたいかも。
強志さん●職場での出会いがまったくないとは思わないけど、少ないでしょうね。それよりも友達からの紹介とか飲み屋での出会いのほうが多い気がする。
あやさん●飲みに行った先で出会ったりすることもあったけど、最近はマッチングアプリで出会うことのほうが多いかも。
真也さん●確かにマッチングアプリはあるね。
あやさん●以前は知らない人とメッセージをやりとりするのが面倒くさそうで避けてたけど、コロナ禍でマッチングアプリを使う人が増えたし、それで付き合った人もいたから、今は抵抗感みたいなのがなくなった気がします。
倫子さん●私はまだメッセージのやりとりが面倒くさいと思っちゃう。アプリで知り合って結婚している人は私の周りにも多いから否定的なわけじゃないけれど、ただ面倒くさいから自分はやらないっていう…。
強志さん●自分も友達からの紹介のほうが楽だと思っちゃう。
倫子さん●友達からの紹介だと身元が知れてる安心感もありますよね。
強志さん●マッチングアプリで知り合って、「はじめまして」の後はどんなことをやりとりするの?
真也さん●最初のメッセージから3往復まではテンプレだと思ってて。それ以降が本当の会話のスタート。だから、基本的にマッチングアプリやるときは最大 15 人くらいとやりとりしてる。
あやさん●種まき!?
真也さん●というより、真剣度を探ったり、会話のリズムが合うかを判断したくて。仮に15人とやりとりしても、残るの 3 人くらいだし。
倫子さん●すごい…。
強志さん●マメだなぁ。
●佐藤真也さん 1996年生まれ、埼玉県出身。営業職
マッチングアプリ台頭の影響!?
顕在化する「条件重視」な恋模様
―みなさんにとって理想の出会いとは?
真也さん●やっぱり偶発的な出会いが理想だなぁ。
倫子さん●みんなで友達を誘い合ってバーベキューして、そこでこの人いいなって相手が見つかるのが、私にとっての理想の出会いかも。
真也さん●友達の友達は合コンよりも自然な出会いだしね。
強志さん●何かしらコミュニティーが一緒であるのが理想的。例えば中学、高校、大学が一緒とか。でも、社会人になるとそうはいかないですね。
あやさん●私は理性よりも本能で好きになる出会いがいい。旅先でばったりとか…あまり現実的じゃないか(笑)
強志さん●僕も断然本能だな。マッチングアプリよりも出会いはリアルなほうが多いから。
真也さん●同じく本能。だからマッチングアプリでも何でもビジュアルが先で、その後に条件を見るし。でも対象が恋人か結婚相手なのかで、ちょっと変わるのかもしれない。
あやさん●確かに…さっき理想は本能で好きになる出会いと言ったけど、現実を考えたら条件ですね、私は。マッチングアプリでもリアルな出会いでも、仮に超イケメンだったとしても条件がアンマッチだったら連絡すら取ろうと思わない。
真也さん●リアルな出会いの場でも、徐々に聞き出すってこと?
あやさん●仕事は何しているんですか?みたいな感じで、もちろん聞く。
真也さん●なるほど。それで年収とかもおおむね予想がつくと。
あやさん●そうそう。
―やっぱり女性にとって年収は大事?
あやさん●結婚を考えたら、ある程度の経済力はあって欲しい。
倫子さん●私は別に。自分も働くつもりだから。年収よりも、どれだけ家族を大事にしてくれるかのほうが重要ですね。「仕事が忙しいから」みたいな言い訳されたら、マルチタスクできない人なのねって思っちゃう。
あやさん●顔とかビジュアルはどれくらい重要?
倫子さん●一番重要(笑)。結婚してから一生その顔を見て生活していくことを考えたら、自分の好みの顔じゃないと。
●中村倫子さん 1995 年生まれ、東京都出身。事務職
恋愛における身元判断は超重要!
主流はLINEではなくInstagram
―Omiai Report 独自のアンケート調査を行ったら、「相手の身元」も重視する人が多いという結果が出たのですが、みなさんはどう思いますか?
あやさん●大事。めっちゃ調べます。連絡先交換した後、その人の名前を Google 検索しますし。
強志さん●確かに検索すれば何かしら出てくるよね。Facebook とかInstagram とか。
倫子さん● LINE よりもインスタ交換するほうが多いですね。そうすれば、相手の投稿が見れて、なんとなく素性がわかるから。
真也さん●インスタで付き合う人も多いからね。ハッシュタグで同じ趣味の相手を探して DM を送り合って、みたいな感じで。そういえばこの前、20 代前半の後輩からは「今は LINE よりもインスタを交換するのが主流」って言われましたね。
倫子さん●わかる。LINE だとやりとり面倒だけど、インスタの交換ならその必要がないから。
―Instagram とかマッチングアプリとか、インターネットを介した出会いに対する抵抗感って、20 代の方々はないんですかね?
強志さん●ないと思いますよ。自分のまわりもそうなんじゃないかな。みんなはどう思う?
あやさん●全然ない。
真也さん●全くないです。
倫子さん●ちょっといいなと思ってる人とインスタ交換して、ストーリーを見て近くにいるのがわかったら、「合流しよ」って自分から誘っちゃう。何も介さずに自分から誘うのは気が引けるけど、インスタがあることで誘いやすくなるというか。
●相沢強志さん 1994年生まれ、神奈川県出身。営業職
今の出会い・恋愛は旧来のお見合いとやってることは同じ
―調査では、「お見合いの要素が出会い・恋愛に関して重視されている」という結果が出ましたが、みなさんは「お見合い」と聞いてどう思いますか?
あやさん●私は社会人になってから抵抗感がなくなりました。親からお見合いを勧められたこともありますけど、相手の仕事も家族のこともわかったうえでの出会いだから、全然ありだと思う。
強志さん●最近のお見合いがどうなのか具体的なイメージがつかないけど、昔みたいに料亭で仲人と親を同席させてやるような堅苦しい感じはないのかもね。
真也さん●でも、会ったら断れないんでしょ?
あやさん●そんなことないはずですよ。じゃあもし、超かわいい人が来たらどうする?
真也さん●確かにそれは…考えるな。
倫子さん●まずお互いに写真とプロフィールを見てからってことですよね。うちの両親がお見合い結婚だったので、出会いの一つのカタチとしては全然いいかなって感じ。
あやさん●出会いのきっかけは何であれ、結局は相手の顔と条件を見て判断しているから、やってることは同じだと思うな。
倫子さん●母も言ってました。「私たちはお見合い結婚だけど、今はアプリがあるんでしょ? そこに仲介人がいるみたいで便利よね」って。
真也さん●人が入るかアプリが入るかの違いだけか。
強志さん●なるほどね。インスタもマッチングアプリも、お見合いだって友達の紹介だって、出会いのきっかけという意味では何だって同じということかもね。
●櫻井あやさん 1995 年生まれ、神奈川県出身。営業職
出会いの総称が「お見合い」ではないか
最新の「第16回出生動向基本調査」を見ると、「配偶者と知り合ったきっかけ」の調査結果で「お見合い」は 9.9%。コロナ禍によって微増したとはいえ、旧来型のお見合いで結婚する人はごく僅かです。
Omiai Report の調査では、真剣な出会いを求める人は「自分が相手に求める条件を提示してくれる、何かを介したサービス」を求め、出会いのオンライン化が急増していることが明らかになりました。
一方、「恋愛学」の森川先生は「結婚相談所やマッチングアプリは現代のお見合い」と指摘。
この裏付けとなったのが、20代男女による座談会でした。「出会いのきっかけは何であれ、結局は相手の顔と条件を見て判断しているのだから、やっていることは同じ」という発言が、今回の企画「お見合い議論 2022」の核心を衝きました。
旧来のお見合いも結婚相談所も、マッチングアプリも友達からの紹介も、やっていることはすべて同じではないか、という指摘に編集部一同納得。真剣なお付き合いを前提とした出会いの手段は多様化していますが、それら出会いの総称を「お見合い」と言える時代がすぐそこまで来ているのかもしれません。