2023.02.27 Omiaiレポート

ふたりの性に対する価値観①~性生活は重要だけど、満足できていない!?

全2回に渡ってお届けする「ふたりの性に対する価値観」、今回は第1回です。

恋愛・結婚するうえで、知っておきたい「ふたりの価値観」。今回はパートナーと話しづらいトピックスのひとつ「ふたりの性に対する価値観」についてアンケート調査を行いました。
性に関する大規模実態調査『ジャパンセックスサーベイ 2020』の報告によると、婚姻関係にあるカップルのセックスレスは 51.9%。昨今、若者の恋愛や性行為に対する関心度の低さを報じるメディアも増えています。

でも実際は、パートナーとの愛を深め合いたいけれど、その課題に向き合えていない現実があるようです。今この時代に必要なアクションを、調査結果と有識者の指摘から考えていきましょう。

男女ともに過半数が「性生活は重要」と回答

若者の恋愛・性行為離れが進む今も性生活が重要視されている

20代~50代の男女 377 名を対象に、パートナーとの「性生活をどう考えているか?」を調査した結果、「重要である」「やや重要である」と回答している人は、男性が 82.1%、女性が 67.2%
若者の恋愛・性行為離れが指摘される今も、大多数の男女がパートナーとの性生活を重要視していることがわかりました。

性生活は重要だけど、満足できていない!?

年齢が高くなるにつれて性生活の満足度は低くなる!

20 代~ 50 代の男女 377 名を対象に性生活の満足度について調査すると(グラフ②)、「満足している」「やや満足している」と回答している人は、男性は 20 代が 85.7%、30 代が 70.5%、40 代が62.8%、50 代が 39.0%。女性は 20 代が 80.4%、30 代が71.7%、40 代が 55.8%、50 代が 39.0%という結果に。

大多数の男女が性生活は重要と思っている(グラフ①)にも関わらず、年齢が上がるにつれて性生活の満足度が低下することがわかりました。
性に関する大規模実態調査『ジャパンセックスサーベイ2020』による「婚姻関係にあるカップルのセックスレスは 51.9%」という報告にも繋がる結果と言えそうです。

年齢が高くなるにつれて、性生活が満足できなくなるのはなぜか、産婦人科医で医学博士の宋美玄先生に伺いました。

教えて!宋美玄先生

性生活が満足できないのはなぜ?

性行為を求める頻度は、男性ホルモンの影響を強く受けます。加齢により男性ホルモンが減ってくると、男性は勃起や射精がしづらくなり、女性はオーガズムに達することが難しくなります。

若いうちは女性も性欲があり、行為そのものに楽しさを感じる人も多いはず。しかし、自分が本当に満足できる性行為に巡り合えないと、年齢が高くなって性欲が低下した頃にパートナーから性行為を誘われても「そんなに気持ちいいものでもないし、したくない」という思いから、拒絶してしまう方も多数います。
お互いがしたくないのであればしなくても良いのですが、もし双方がしたいと思っているのであれば、まずはお互いの身体の状況を理解し合い、性生活に対する考え方をすり合わせることが大切だと思います。

例えば、どれくらいの頻度でしたいか、どうすれば満足できるのか、どんなプレイが好きなのか、時間をかけてしたいか…。こういった価値観の共有は、若いカップルの方々も行っておくべきでしょう。

産婦人科医・医学博士

宋美玄先生

産婦人科医として、都内病院で診療に従事。著書『女医が教える本当に気持ちいいセックス』はシリーズ累計70万部突破。

https://www.puerta-ds.com/son/

性生活に満足していない人の約6割が何も対策していない

性生活に不満を感じてパートナーに相談した人はたったの13.0%

パートナーと性生活に満足していないと感じている 20 代~ 50 代の男女 131 名に対し、どのように対処しているのかを聞いたところ、一番多い回答は「特に何もしていない」で 62.6%(グラフ③)。

半数以上が不満を放置している現状が明らかになりました。

さらに結果を見てみると、「パートナーに相談した」と回答しているのはわずか 13.0%と少数派。性生活に不満を感じながらも、その課題に対して直接的に対処している人は非常に少ないことがわかりました。

▶NEXT:ふたりの性に対する価値観②~性生活の満足度が高いのは、どんなカップル?

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