愛着スタイルという言葉を聞いたことがありますか?
愛着スタイルは大きく4タイプに別れていますが、その中の一つに「回避型愛着スタイル」があります。回避型愛着スタイルの人は恋愛しづらいと感じることが多いようですが、特徴や恋愛傾向を知って、上手く向き合うことが大切です。
この記事では、回避型愛着スタイルの特徴や、回避型と相性がいいタイプなどを紹介していきます。回避型以外の愛着スタイルについても解説していますので、気になる人はぜひ最後までご覧ください。
- 回避型愛着スタイルとは?
- 4タイプの愛着スタイルについて解説!
- 回避型スタイルについて詳しく紹介
- 回避型と相性がいいタイプは?
- 回避型恋愛の恋人とうまく付き合うには?
回避型愛着スタイルとは?
愛着スタイルとは、恋愛や恋愛以外の関係において、相手とどのようにつながっていたいのか、どのような関係性が心地いいと感じるかを表しています。
その中の一つである回避型愛着スタイルは、相手と親密な関係になることを恐れ、避けてしまう傾向があります。
誰かと深く関わるよりも、自分一人でいるほうが楽だと感じる人も多いようです。
4タイプの愛着スタイルについて解説!
それでは、回避型愛着スタイルを含めた4タイプの恋愛スタイルについて、解説していきます。
それぞれの特徴を詳しく解説していますので、自分が回避型なのか、他の愛着スタイルなのかチェックしてみましょう。
- 安定型
- 回避型
- 不安型
- 恐れ・回避型
「安定型」
安定型は、自分自身と相手を同じように愛せる愛着タイプです。
相手のことを信じ、尊重しながら安定した関係性を作ることができます。好きだといわれたらその言葉を素直に受けとめ、疑うこともありません。
また、恋人の周りの人に嫉妬したり恋人を束縛したりすることもないため、安定した恋愛をすることができます。
このような安定型は、幼少期から家族の愛情をたっぷりと受けて育った人が多いと言われています。愛されることが当たり前だったため、愛に負のイメージを持っていない状態だと考えられるでしょう。
「回避型」
回避型は、自分以外の人と深く関わることがストレスに感じてしまう愛着タイプです。
周りの人との関係性において、感情的な親密さを持つことを避ける傾向があります。
濃密な人間関係にストレスを感じやすいため、ストレスを感じるくらいなら1人でいたいと考えてしまうでしょう。
誰かと深く関わって面倒なことになるのであれば、その人から離れたいと考えてしまうのも回避型の特徴です。
そのため、気になる人ができても「これ以上悩みたくない」と思って自分から避けてしまったり、恋人に深く関わらないようにしてしまう場合もあります。
回避型は、両親のしつけが厳しかったり、愛情を感じられずに育った人に表れやすいそうです。
「不安型」
不安型は、自分に自信がなく、恋人や友人など周りの人の顔色を常に伺ってしまうタイプの人です。
- 「自分は相手にどう思われているのだろう」
- 「嫌われちゃったかな?」
など、過度に心配してしまい、不安な気持ちが大きくなると恋人に依存してしまう場合もあります。
相手と常につながっていたいと思ってしまい束縛してしまう人も多いですが、そのような自分に生きづらさを感じることもあるでしょう。
不安型には、受けた愛情にムラがある人がなりやすいです。愛されていた時期とそうでない時期があると、愛されなくなってしまうことを極端に恐れてしまいます。
「恐れ・回避型」
恐れ・回避型は、回避型と不安型の両方の要素をあわせもつ愛着タイプです。
愛されたい・嫌われたくないと強く思う一方、周りの人と深く関わることを恐れてしまう場合があります。
恋愛においては、相手と強くつながっていたいけど突然突き放してしまうこともあるため、自分でもコントロールできずに悩んでしまう人が多いです。
幼少期に自立を求められたり、深く傷ついたりした経験があると、恐れ・回避型になりやすいといわれています。
回避型スタイルについて詳しく紹介
ここからは、愛着タイプの「回避型」スタイルの特徴などを、詳しく紹介していきます。
- 恋人と適度な距離感を保つ
- 依存しない、依存させない
- 淡白に見えてしまう
恋人と適度な距離感を保つ
回避型スタイルの人は、恋人と適度な距離感を保つことを好みます。
他者との深い関わりを避ける人が多いですが、これは恋愛においても当てはまるようです。恋人とはつかず離れずの距離感を保ち、依存したり執着したりすることはほとんどありません。
恋人のことが好きだとしても、自分1人の時間を大切にしたいと思うタイプです。
依存しない、依存させない
回避型スタイルの人は、恋人に依存せず、相手に依存させることも少ないです。
信頼している恋人であっても「いつも2人で一緒」という考えはなく、あくまでも自分は自分、恋人は恋人と考えています。
恋愛では独立した関係を好むため、生活の中で恋愛が第一優先になることはないでしょう。恋人に依存しないため、別れを切り出されても素直に受け入れることができるのも、回避型スタイルの特徴です。
淡白に見えてしまう
回避型スタイルは、淡白に見えてしまいやすいです。
恋人や友人など、周りの人に素直に甘えたり寄り添ったりするのが苦手なため、冷たい・他人に興味がないなどと思われてしまう場合があります。
相手が悩んでいそうなとき・心配してほしそうなときも、自分から深く関わろうとしないでしょう。
回避型と相性がいいタイプは?
ここまで回避型について紹介してきましたが、どのような人と相性がいいのでしょうか。
次は、回避型とそれぞれの愛着スタイルの相性がいいのか解説していきます。
- 回避型×回避型
- 回避型×不安型
- 回避型×安定型
「回避型」✖️「回避型」
回避型と回避型は、恋愛関係に発展することは少ないでしょう。
人と深く関わろうとしない人同士のため、いつまでも2人の距離が縮まりません。
また、本音を伝えたり自分から寄り添うことが苦手な回避型は、自分からアプローチすることがほとんどないです。そのような2人が一緒にいても、どちらからもアプローチすることなく時間が過ぎてしまい、恋愛関係に発展しないと考えられます。
「回避型」✖️「不安型」
回避型と不安型も、相性がいいとはいえません。
回避型はなるべく人と深く関わりたくない事が多く、不安型は冷たい態度をとられる度に「嫌われたかな?」「怒らせっちゃった?」などと不安が大きくなってしまうでしょう。
また、不安型は嫌われたくないという思いから、恋人を束縛したり依存したりする場合もあります。
そのような2人が一緒にいるとすれ違いが常に起こり、お互いの欲求が満たせないため、ストレスが溜まってしまうでしょう。
「回避型」✖️「安定型」
回避型と安定型は、少しずつ歩み寄っていくことでいい関係を築けるかもしれません。
安定型は、自分と他者を同じように愛することができます。どのような相手でも歩み寄る力があるため、回避型スタイルの人と時間をかけて親密な関係になれるでしょう。
しかし、安定型が寄り添っているのに回避型がいつまでも相手を拒んだり歩み寄る努力をしない場合、安定型が離れてしまう可能性もあります。
回避型スタイルの人は、相手を信頼して愛情を伝えるよう心掛けることが大切です。
回避型恋愛タイプの恋人と上手く付き合うには?
この記事を読んでいる人の中には、自分ではなく好きな人や恋人が回避型で悩んでいる人もいるでしょう。
最後に、回避型恋愛タイプの恋人と上手く付き合うにはどうすればいいのか、解説します。
- 相手の絶対的な見方であることを伝えて安心させる
- 相手に信頼してもらえるよう、口約束は必ず守る
- 距離をゆっくりと縮めていき、少しずつ相手の心を開くようにする
相手の絶対的な味方であることを伝えて安心させる
回避型スタイルの人は他者と深く関わりたくないと感じている一方、相手が自分を認めてくれているのかどうか、気にしやすいという特徴があります。
回避型の恋人と付き合うときは、相手の絶対的な見方であることを言葉にして伝えて、安心させてあげましょう。
自己肯定感が低い回避型は、言葉で伝えてもらわないと不安な気持ちでいっぱいになってしまう場合があります。不安な気持ちが大きくなると、一緒にいることが辛くなって自ら離れてしまうこともあるでしょう。
そうならないために、相手の見方であることを伝えれば、あなたの行動に理解を示すようになるはずです。
「この人は自分の見方なんだ」「大切に思ってくれているんだ」と回避型の恋人が感じてくれれば、上手く付き合っていけるでしょう。
相手に信頼してもらえるよう、口約束は必ず守る
回避型恋愛タイプの恋人と上手く付き合うためには、相手に信頼してもらえるよう口約束は必ず守ることが大切です。
回避型の中には、幼少期に充分な愛情を感じられずに育った人もいます。「いつか裏切られるのでは」「どうせ自分から離れていくのだろう」などと、はじめから期待しないようにする人も多いです。
そのため回避型の恋人と付き合うときは、小さなことでも約束は必ず守り、相手に信頼されるように行動することが大切です。
一定の距離を保ちながらも、自分のするべきことはしっかり行いましょう。
距離をゆっくりと縮めていき、少しずつ相手の心を開くようにする
回避型恋愛タイプの恋人とは、ゆっくり時間をかけて距離を縮めていきましょう。
信頼できる相手だと分かるまでは心を開かないことが多いため、急展開になるというケースはほとんどありません。少しずつ距離を縮めていき、心を開いてもらえるような努力をしてみましょう。
回避型は、素直に感情を表現するのが苦手な人が多いです。もっと仲良くなりたい・これ以上は近づいてほしくないなどと思っていても、はっきりと口にすることはあまりないでしょう。
そのため、急に距離を縮めてしまい相手を驚かせてしまうと、何もいわずに離れて行ってしまう場合があります。
回避型恋愛タイプの人の心を開き、親密な関係になるためには長い時間が必要です。
心を開いてもらうために、味方だと伝えたり約束は守ったりして信頼してもらうことも大切ですが、自分の話をするなど自己開示をしてみる方法もおすすめです。
相手が何を思っているのか・どんな気持ちなのかが分かると、回避型スタイルの人が心を開いてくれることもあるでしょう。
まとめ
今回は、回避型愛着スタイルについてや、回避型の恋人と上手く付き合う方法などを紹介してきました。
愛着スタイルは大きく分けて4タイプあり、そのうちの一つが回避型愛着スタイルです。幼少期の頃に受けたしつけや愛情不足が原因で、他者とどのような関わりをしたいのかが変わります。
回避型スタイルは、自分以外の誰かと深く関わることを避けてしまう傾向があります。「傷つくくらいなら離れたい」「ストレスを感じるなら1人でいたい」と考える傾向があるため、自分から他者に深く関わろうとしません。
恋人ができても程よい距離感で接して依存することもないため、淡泊に見えやすい特徴もあります。
もしあなたの恋人が回避型の場合は、相手の見方であることを言葉にして伝えたり、信頼してもらえるように約束を守ることが大切です。
急に距離を縮めようとすると離れてしまう可能性があるため、少しずつ心を開いてもらえるように関わっていきましょう。