2022.10.12 Omiaiレポート

男と女の恋愛経済学〜②ちょっとリッチにお金を使う特別な日〜

Xmasや誕生日、旅行などの特別な日。“ここぞ”というタイミングでは、やっぱり誰もが奮発するもの。でも、そんな特別な日でも、年齢や年収によってさまざまな違いが見えてきました。20代は男女ともに特別な日になると、デート代が急激にUP! 「年収500万円以上の女性は、普段はお金に対し堅実でも特別な日にはお金を使う」「10代女性の宿泊費が極端に安いのは、コスパよく頑張っているから?」といった仮説も見えてきました。

全5回に分けてお届けする「男と女の恋愛経済学」、第2回目となる今回は前回に引き続き「恋愛学」の権威として知られる早稲田大学国際教養学部教授・森川友義先生にもご登場いただき、 特別な日のデートのお財布事情について学術的知見から恋愛とお金についてもお話いただきました!

20代は恋に本気!特別な日はさらに強気に出費

20代男女は、特別な日のデート費(グラフ⑤)が高額になる傾向があります。前回記事の「普段恋人と会う際に、あなたが支払う平均的な費用」(グラフ①)のデート費と比べると、男性が9,980円→18,420円の1.85倍、女性が8,024円→14,522円の1.81倍と飛躍的な伸び率に。恋する20代は、誕生日やXmasなどのイベントをとても大事にしているようです。Omiai Report編集部が実施した別の意識調査では『サプライズでディズニーのホテルを予約してくれて感動(20代/女性)』といった声もありました。ちなみに特別な日は、どの年代も費用は増えています。特に男性の場合、30、40代は1.5倍以上増で50代は1.4倍増と、どの年代も奮発傾向です。

そして、前回記事のColumnにも取り上げた40代男性ですが、特別な日だけは違うようです。「プレゼント費」(グラフ⑥)は世代別で見ても1位と277円差の2位で16,565円と大奮発!さらに、デート費(グラフ⑤)もいつものデートと比べて特別な日は9,739円→15,522円の1.59倍と、男性ではどの世代よりも気合が入り「特別な日のオレは違うぜっ!」という、この日に賭ける想いが伝わってきます。同様に40代は女性も2.34倍増していて、やはり特別な日は華やかに過ごしたいという意識が強いようです。

年収500万円以上の女性は、普段のデートは堅実だけど特別な日のデートやプレゼントにはお金をかける

「平均費用の年収区分による分布」(グラフ⑦)で見ると、男女ともに年収が上がるにつれ金額も増額傾向に。中でもスゴイのが、年収500万円以上の女性が、特別な日になるといつものデートと比較して4.12倍も多く支払っていること!(いつものデートでは6,504円に対し、特別な日になると26,850円に増額出費)。さらに年収500万円以上の女性は、プレゼントの期待額(グラフ⑧)も32,650円と超高額で、相手に贈ったプレゼントの1.5倍の対価を望んでいます。高年収の女性から高額プレゼントをもらったら、それなりの覚悟が必要かもしれません。

ちなみに『女性(学生以外)はプレゼントへの期待値が高い』ということもデータが示しています。「期待するプレゼント費」は、男性がすべてのカテゴリーで9,000円未満なのに対して、学生以上の女性は14,000円〜30,000円以上。森川先生が指摘する通り、もらったプレゼントの金額も「自分につけられた値段」と女性は解釈するのかもしれません。

10代女性のお泊りデートは平均3泊でも旅費は1泊あたり4,214円と激安!コスパよく頑張っている!?

旅行での「お泊まりデートの宿泊数」(グラフ⑨)を見てみると、 10代女性は3泊と宿泊日数が最も多く、効率よく情報を集めて、コスパよく頑張っているのかもしれません。一方、「お泊まりデートの金額」を見てみると、年齢が上がるにつれて支出額は増える傾向に。30代と50代は男性が女性のほぼ2倍(30代男性36,042円、30代女性18,250円/50代男性64,250円、50代女性33,727円)を支払っていて、“お泊まり”に対する男性の気合いの強さを感じさせます。

教えて!森川先生

弾けさせたくない「恋愛バブル現象」恋は盲目!20代の本気の恋はより大きなバブルに

恋愛において、付き合い始めは相手のすべてが実際より良く見えがちですが、落ち着いた頃には本来の姿が見えてくるものです。この「膨らんで萎む様」を、我々は「恋愛バブル現象」と呼んでいます。私が「恋愛入門学」にて以前実施したアンケート調査(サンプル20歳前後)では、「いくらお金を積まれたら恋人と別れるか?」という質問に対して、なんと2,900億円という平均結果が出ました!それだけ20代の男女は恋愛バブルが激しく、さらに特別な日には、普段のデートと比べて男性が185%UP、女性が181%UPと、より多くお金をかけて愛情を獲得しているという実態が見えました。このことからも、20代が恋に本気というのは頷けます。

女性の傾向として、自分を基準にそれ以上の男性(例えば、高身長・高学歴・高収入など)を選ぶ「ベースライン思考」が見られます。女性に「相手の男性の年収はどうあってほしい?」と聞いたOmiai Reportのアンケートで、自分の年収を上回ると回答した人が約45%もいました。つまり多くの高年収の女性は、それ以上の男性と交際することを望むので、相手の年収が500万円以上であることが予想されます。そのため、特別な日のプレゼントの期待額も高価になることは当然なのです。

早稲田大学 国際教育学部 教授

森川友義先生

政治学博士。1955年群馬県生まれ。早稲田大学政治経済学部政治学科卒、ボストン大学政治学修士号、オレゴン大学政治学博士号。国連専門機関勤務後、アイダホ州立ルイス・クラーク大学助教、オレゴン大学客員准教授を経て、現職に至る。早稲田大学で「恋愛学入門」担当。専門分野は日本政治、恋愛学、進化政治学。「恋愛学」の著書は『一目惚れの科学』、『恋愛学で読みとく文豪の恋』、『結婚は4人目以降で決めよ』等多数。

▶︎前回:男と女の恋愛経済学〜①デートのお財布事情〜

▶︎NEXT:男と女の恋愛経済学〜③付き合うまでに何回デートして、いくら使った?〜

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