全4回に渡ってお届けする「匂いと恋の意外な関係」、最終回の今回は匂いフェチについて紹介します。
無意識に嗅いでしまう…それぞれに違う、こだわりの匂い
「異性からする匂いで、なぜだか気になって嗅いでしまうもの」を聞いた調査では、男性ベスト5がシャンプー(50.7%)、香水(34.6%)、石鹸(32.4%)、体(30.9%)、柔軟剤(17.6%)という順に。一方、女性は体の匂いが 32.4%とトップ。次いで香水(31.7%)、柔軟剤(28.8%)、シャンプー(28.1%)、石鹸(21.6%)という結果になりました。
また、枕のニオイが気になるという男性が 3.7%、女性が 10.1%と、女性のほうが圧倒的に高く、やはり寝具のニオイチェックに油断は禁物なよう。
その他に「ほっぺた」という珍回答も。ほっぺたがどんな匂いを漂わせるか疑問ですが、世の中にある匂いの種類は推定で数十万種類と言われており、バラエティーに富んださまざまな匂いが個人のフェティシズムとも関連しているようです。
知られざるナポレオンの一面 英雄、匂いを好む ~偉人の匂いフェチ~
フランス皇帝として名高いナポレオンは、無類の匂いフェチとしていくつかの逸話がある。
戦争の際、士気を高める目的で兵士たちにコロンを配ったという言い伝え。また、遠征先から妻ジョセフィーヌに対して「明晩戻る。身体を洗わぬように」という手紙を送り妻の体臭をじっくりと堪能しようとしていたこだわり。
そして、寝ているナポレオンがチーズの匂いを嗅がされて「ジョセフィーヌ、今晩は勘弁してくれ」と言ったという、ウィットに富んだ小噺も。
鼻が長いアフリカゾウは、嗅覚能力でも動物界のトップクラス。
※東京大学大学院農学生命科学研究科研究発表
におい刑事が説く 鼻を利かせた恋愛テクニック
好みの匂いをほのかに漂わせる、マーキング戦法を実践
強烈な匂いは好まれない時代。
相手が好む匂いをほのかに身に付け、自分の香りを記憶に焼き付けるマーキング戦法を試してみて。
夏より強烈! 冬のアウターに忍ぶニオイに警告
自分では気が付かないことも多いアウターのニオイ。
タバコや飲食(特に焼肉や揚げ物、鍋物)のニオイはなかなか消えないので、気になる相手と会うときには注意が必要。
緊張すると身体から発生する、ストレス臭に気をつけて
例えると、ニラやネギのような硫黄化合物系のニオイ。
好きな相手を前にして緊張してしまうのはしょうがないですが、なるべくリラックスを心がけて。
男性は好きな相手の生まれ育った環境や、好みの匂いを徹底調査すべし!
気になる女性に父親との関係を聞き、良好ではない場合はもしかしたら「加齢臭も嫌い」という確率が高いので、こまめに対策を。
強烈な匂いは好まれない時代 身にまとう香りは引き算が無難
身にまとう香りとして、香水よりも柔軟剤の香りが優位になったのは2000 年代半ば。香りの強い米国産の某柔軟剤が一躍ブームになりました。
しかし、今や強い香りは「香害」と言われるように。さらに金木犀の香りはトイレの芳香剤をイメージする昭和世代もいますが、いまは甘くて可愛らしい匂いとして多数のブランドから香水として発売されており、女性の人気を集めています。
このように、時代によって匂いの印象や影響は大きく変わります。
今回 Omiai Report では、“ モテる匂い ”、“ 嫌われるニオイ ”をはじめ、恋愛において匂いが重要なファクターであることをお伝えしてきましたが、現在は、消臭効果のある洗剤や芳香剤がライフスタイルにマッチする「ネオ無臭時代」。
時代背景も踏まえトータルで考えると、恋愛には強烈な匂いは好まれず、むしろ身にまとう香りに関しては足すよりも「引き算」が無難のようです。
巷には人工香料が溢れ、SNS での匂わせ投稿にもモヤっとするように、女性にとって匂いとは、もはや引き寄せられるものではなくて本能的に弾くもの。
匂いでニオイを誤魔化すのではなく、身体を清潔に保ち、最終的には身体から天然のいい匂いが発する体臭が、最もウケがいいようです。
▶前回:匂いと恋の意外な関係~④匂いで思い出すのは、あのときのこと…・⑤思い出す匂いは何の香り?~
▶第1回記事はこちら:匂いと恋の意外な関係~①ヒトはどうやって匂いを感じるの?・②「キュン」っとする匂いって何だろう?~